男の育児を、イクメンなどというのは、甘い。

と、常日頃から思っている。
うちは、共働きなので家事育児は平等にやる。
平等といっても、性差があり、僕は母乳が出ないので、母乳はやったことはないし、出産もできなかったし、産休・育休も取れなかった。
出来れば育休は少し取りたかったが、事情があり取れなかった。


育児家事は、基本、男の方ができない事ばかりだ。
なので、同様にできる事は、できるだけ自分がやろうと思っている。
うちの場合、奥さんの方が、知性と語学力と集中力はあるが、僕の方が母性と体力と包容力はある。
ので、夜、子どもがぐずったら、あやすのは僕の仕事だ。
昨夜も熱が高く寝られない3歳の息子が一時間おきに、「パパ、ポカリが欲しい」というので、わかった、と言って一時間おきにポカリスウェットやOS1を飲ませたし、座薬もさした。
おしっこが漏れた場合、息子は、「ママー、おしっこが出たあ〜」とは言わない。
必ず「パパ〜、おしっこが出たあ〜、かえて〜」と言う。
寝る前のお話も一年近くパパがしている。
腕枕付きである。
面白い話やおかしな音を出すと、ゲラゲラ笑うのが楽しくてやめられない。
時々体調悪かったり眠い時もありそう言う時は辛いけど。


女の人の方が母性が強い人が多い、とは思うが、夫婦によっては逆の場合だってあるだろう。
うちはそうだと思う。
それは別に悪い事ではない。
個性の発露するところだから。


父性は明らかに奥さんの方が少し上。
奥さんが突然キレるとうちの中がシーンとなり、僕と息子は目を合わせて、小さく頷く。
幼児性は、同等くらいか。


僕の母性は生まれつきのものでなく後天的なものだけど。
19歳くらいから長い間、母性とは何か、を身をもって教えてくれた人がいたおかげです。


母性とは、大きくいえば、愛だな。
原初的な愛。


男どもは、イクメンなんてしょーもない言葉に踊らされずに、いや踊らされてもいいけど、もっと本質的に子どもと深く関わって、愛してあげよう。


仕事で、お前の代わりはたくさんいるが、お前の代わりになる父親はいない。
仕事に志を持ってやり遂げる事は大切だが、自分の家族も幸せにできない人間が社会を幸せにできるものか。